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『セックスフレンド』配信開始



セックスフレンドセックスフレンド
(2014/06/18)
小玉オサム

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『セックスフレンド』

     ♦ ♦ ♦

 その提案を持ち出したのは勝の方だった。
「おれたち、もう付き合って五年だろ。最近はほとんどセックスもないし、家族みたいな関係になっちゃったからさ、どうかな、この際、それぞれ好きにしたらいいんじゃない? 家族は家族として付き合って、よそでは好きにやる。男同士なんだし、そのくらいはっきりさせちゃった方が楽だと思うんだよね」
 正直、びっくりしたけれど、怒りだとか戸惑いだとかは感じなかった。それもいいな、とすぐに思ったのだ。なにしろ今までだって浮気はあったのだ、二人とも。面と向かって何か言うことはなかったけれど、わかってるぞ、という意思表示はそれなりにあった。だけど二人とも争うのは苦手なタイプだし、この関係を壊さないなら文句はなかったのだ。少なくとも、オレの方はそう思っていた。
 今回、こんな形で勝が話を持ち出してきたのも、きっとずっとオレと似たようなこと考えていたからだろう。オレの方は、このままずっとこんな感じでいいな、と思っていたけれど、勝の方がはっきりさせたいのなら、それはそれでさっぱりしてていい。

     ♦ ♦ ♦

 五年付き合って互いを空気のような存在と感じているカップル。いっそ男遊びを公認にして、それぞれ好きにやろうと話し合う。こそこそ隠れてする浮気でなく、堂々と遊び歩いて自由を謳歌するが、「家族」として結ばれていたはずの二人の関係は少しずつ変わっていく……。
 初出『バディ』。読み切り短編。





記憶が定かじゃないんですが、
この『セックスフレンド』の前の
『せつない話』シリーズまでで、年間を通じてのシリーズ連載的なものは
終わったはずです。

この後しばらくして『バディ』さまがリニューアルして
雑誌の版自体が大きくなったり、
小説の掲載本数の枠が小さくなったりしたはず。

それまでは雑誌一冊につき小説が四本だか五本くらい掲載されていたのが、
一本になっちゃったのかな。

僕としては「せつない話」シリーズの後は
「セックスフレンド」シリーズをやろうと思ってたんですが、
その提案を編集様に話したら、
「実はリニューアルの予定があってね……」
と立ち消えに。

小説の掲載枠が毎月一本のみになる、という変更は
小説のせてもらう側としてはほんときつかったですが、
内心、「この判断は雑誌的にはたぶん正しいよな」と思ってました。

たとえば『ジーメン』には一定の、小説を読む読者層があるわけですが
(これは人気投票コーナーとか見ているとわかる)
『バディ』にそうした読者がどれだけついていたか
と考えると、うーん、あまりいないのかな?と
僕は感じていました。

もちろん、実際のとこはわかんないですし、
エロエロのエロ小説だと反響あるような雰囲気もあったので、
なんとも言えないわけですが……。

それに、反響がなくともちゃんと読まれている可能性もありますし……。

ただ。

僕自身、雑誌によって書く小説の毛色をちょっとずつかえてきたので、
雑誌の持つ特性というか方向性とかに引っ張られているわけです。

自然と、その雑誌の編集部さまに好まれそうな小説を書いてきました。

と同時に、
「この雑誌に小説をのせたい」と思う作家たちが結果的に
その雑誌に掲載される小説の種類と傾向を決めていく
という事実もあるわけですよね。

そういう、編集サイドや作家サイドの考えというのが
『バディ』読者さまたちが求めているものと重なっていたのか。

実際、どうなんでしょうね~。

もちろん、読者がこれを求めているから、
というそれだけで雑誌が作られたら、
むしろ雑誌はあきられて
いずれ見向きされなくなってしまうんでしょうけど。

バランスが難しそう。



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小玉オサム

Author:小玉オサム
ゲイ雑誌各誌に小説を送りつけ続けて、22年。
白髪の目立つ43歳。鼻毛にも白いものを発見! 鼻くその話じゃないよ。

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