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『堕ちる』
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「で、どんな奴? どこで知り合ったの?」
祐司は興味津々といった態度で聞いてきた。俺はバーテンから酒を受け取り、一口すすってタバコをくわえた。トイレで出会った、という話をすると、祐司はあからさまに顔をしかめた。
「ハッテン便所? そんなとこで知り合った相手と続くの?」
「場所は関係ないだろ」
「あるよ、そんなところうろつく奴、ろくでもないに決まってる」
「俺だってうろついてたんだぞ」
少なからずムッときて、たしなめてやるつもりだった。だが、祐司は少しもひるまずに続けた。
「だからだよ。山崎さんだって、誰か付き合える相手を捜しに行ったんじゃないだろ」
「まあ、それはそうだけど」
「ハッテン便所っていうのは、みんな遊びに行くところなんだ。そういう気分の男が集まってる。心構えが違うんだ。そりゃ、ハッテン場で出会ってうまくいく場合もあるにはあるだろうけど、便所だろ、ある意味、一番……」
「下、か?」
「そうは言わないけどね」
祐司もタバコをくわえた。俺が火をつけてやる。確かに、同じ二人の人間が出会うにしても、どこで出会うかによっていろいろ変わってくる。だからといって、出会いは出会いだ。きっかけ、始まりにすぎない。そこからどう付き合いを続けていくかによるんじゃないか?
そこまで考えて、かえって不安が深くなった。彼と俺と、どういう関係に落ち着くのか、先が見えない。
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大学卒業後、翻訳業をして暮らしている孤独な男、山崎。ハッテン便所で年下の若い男と出会い、ごく普通のいい関係をのぞむ。しかし若い男は恋人らしい仕草ひとつ見せず、SMじみた行為を迫ってくる……。
初出『バディ』。転落小説。読み切り短編。
『初めてなんスけど』
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靴箱にスニーカー入れて鍵をとった。のれんをくぐって中に入ると、ロッカーの並ぶ広い部屋があって、男たちが何人か、たぶん五、六人いた。みんな腰にタオル巻いた格好の裸で、一斉に振り返ってオレを見る。思わずうつむいて、早足で受付に行って靴箱の鍵を出した。やっぱりこなきゃよかった。今なら出ていける。どうしよう?
「お客さん、二千六百円」
「は、はい、今出します!」
あわてて財布から金を出した。三千円渡してお釣りを受け取る。あ、この店員のおじさんにまでジロジロ見られてる気がする。やっぱり初めての客だってわかるんだろうか。童貞だってことも、見透かされてる気がする……、怖い。
そう、オレは童貞を捨てにここにきたのだ。
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男未経験の主人公がハッテンサウナにやってくる。セックスもしたいが本当に欲しいのは出会い、と思いながらも、次々といろいろなタイプの男と関係を持ってしまう……。
初出『バディ』。若い男の初体験小説。短編読み切り。
昨日、四十代のツイッター仲間四人でドライブに行ってきました。
メインイベント
千枚田
外房の海
海の幸
初めて食べたサンガ焼き
千葉で生まれ育ったのに、いまだにナメロウを食べたことがない。
しかしサンガ焼きは食べられたのでよかった。
すごくおいしい〜。
ドライブって楽しいですね。
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