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『出会いと別れ』
ヨシオの話し方はとても落ち着いていた。年の割に浮ついたところがない。
「ヨシオくんは今まで男とつきあったことあるの?」
『そりゃありますよ。オレももう二十三ですから』
「その人は年上?」
『ええ』
「何才?」
『ええと、四十くらいかな』
「じゃあ、俺にも望みはあるわけだ?」
二十分ほど電話で話したわけだが、少なくとも性格は素直そうで、十分つきあっていける相手だと思った。これで外見も画像どおりなら文句はない。しかし引っかかる部分はあった。落ち着き過ぎているような気がしたのだ。
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ありふれた出会いだった。四十過ぎの中年男がネットの掲示板で出会った若い男。
見た目はタイプだし、性格も大人しくて付き合いやすい。セックスの相性もよさそうに思えた。しかし……。
ちょっとせつない年の差恋愛劇。
あなたは恋人のすべてを受け止められますか?
初出『さぶ』。デビュー二作目か三作目だったような。
『真夜中の守衛室 ノンケ親父の尻の穴』
オフィスビルの警備員をしている中年男留吉。趣味はパチンコに競馬、そして月に一度の風俗遊び。遊びに出かけたその日、たまたま馴染みのえっちゃんが休んでいて、かわりをたのんだ愛ちゃんの前立腺テクニックに悶絶してしまう。自分の体に隠されていた性感帯の存在に驚き、夢中になる留吉だったが、愛ちゃんは結婚を機に店をやめてしまう。
アダルトショップでピンク色のローターを買い求め、夜勤の詰め所で一人遊びにふける留吉。それを覗き見ていたエリートサラリーマン。新たな快感に興味深々でも、女好きの留吉には抵抗がある。しかし若いサラリーマンは一枚上手で……。
初出『豊満』。二回連載だったものをひとつにまとめてあります。
『出会いと別れ』は二十年くらい前の作品なので、冒頭を少し変えました。
オリジナルでは主人公のおじさんが
『さぶ』の回送欄を見て三人の若い男の子に手紙を送るんですけど、
今の時代にはさすがに奇異かな、と。
今の時代にあわせて書き直しても、
また十年たてばいろいろ変わってしまうというのはわかっているんですが、
あまりにも時代を感じさせる設定かな、、、と思いまして。
そもそもそういう昔の話ですよー、
ということで読んでもらえればいいのかもしれないし、
ほぼ昔のまま配信しているものもたくさんあるんですけど、
雑誌の回送欄で出会う、というところ以外、
時代設定を昔にすえる必要のない作品と思えたので変えちゃいました。
若い男の子が好きな大人の男性にとくに読んで欲しい物語です。
『真夜中の守衛室』はサブタイトルどおりの内容です。
最近はどうかわかりませんが、
当時、ノンケ男性の間で前立腺マッサージという風俗が
流行っているという話を聞いて、
素敵な流行だなあ、と思い書きました。
ノンケ好き、おじさん受けが好きな方にオススメしたいです。
早速こちらからもリンクさせていただきました。
風俗での前立マッサージは今でも人気があるみたいですよ。(って、実際に行ったことがないのですが。)
「そんなところに性感帯があったのか!」という驚きがウケているのではないかと想像します。
風俗ではなく、タイ古式マッサージの技のひとつに睾丸マッサージがありますが、タイで修行してきたという男性マッサージ師さんにそれを施術してもらったことがあります。
感想は、気持いいというよりも、なんか痛かったです。。。。はい。敏感な部分なので扱いが難しい(笑)。
またおじゃまします!