おやつでつってオスワリさせているところ。
それでも、途中途中でぴょんぴょん跳びはねてなかなか止まらないのです。
うんちんぐスタイルで失礼します。ちなみに着ている服も自作です。
甥っ子のおさがり服をリメイク。バカっぽい柄が気に入ってます。
こちらは子ども時代。走ってます。無邪気な表情に胸が詰まります。
うちのパグ犬雄、しょっちゅうかゆがって、
掻きむしったり、噛んだり、舐めたりする、という話を前に書きました。
いろいろな病院に行き、ステロイド剤を毎日、何年間も飲み続け、
全部で十万円以上かかる注射を打ったり、
アレルギーの犬専用の高い療法食を食べさせたり、
その他、ネットなどで知った民間療法的なことも、
ほんとたくさんやりました。
で、高い注射を打った病院で、
「かゆがり方になんの変化もないんですが……?」
と相談したところ、
「動物の皮膚専門病院というのがあって、そこを紹介します」
その皮膚専門病院、うちから車で片道一時間半から二時間かかります。
でも、行ってよかった!
そこで各種の検査を受けた結果、
「アレルギーではないし、皮膚自体に問題はない」
との診断結果。
「わんちゃんはとくに、心の問題でかゆがったり、問題行動を起こしたりする場合が多いんですよね」と先生。
「はあ……」(まだ半信半疑)
「とくにパグは頑固で難しい性格だからね」
で、その先生にすすめられた、対処法その一。
「基本的に、犬を無視する」
もちろん遊んでやったり、散歩したり、
おやつをあげたりする時はかまってもいいんだけれど、
それ以外では、まるでその場に犬がいないように振る舞う。
「精神的な問題で犬がかゆがるというのは、かまって欲しい、という場合もあるけれど、小玉さんの家の場合、家族が多すぎて、逆にかまわれ過ぎて、ストレスになってる可能性が高いんですよ。犬が勝手に過ごしてくれれば一番なんですが、パグの場合、サービス精神が旺盛すぎて、つねに人間を喜ばせようと考えてる。で、この子は家族全員にサービスしなくちゃいけなくなって、気を遣いすぎてる。そのストレスでかゆがってる感じなんですね」
だから、犬の負担を減らすために、
人間は基本的に犬にあまり興味を持たないように振る舞って、
サービスしなくてもいいんだ、と犬に気づかせてやる必要がある、と。
理屈はわかるのですが、これ、ものすごく難しかったですよ……。
だってその日、病院から帰って、家族に協力をたのんで、実行したら、
突然、存在を否定されてしまったパグ犬雄、家族の間で立ちつくして、
泣きそうな顔でしっぽをだらんとさせて、
まさに茫然自失状態。
もう、かわいそうで、かわいそうで、胸が痛くなりました。
いつもはしっぽをくるくるに巻いて、
みんなにかまってもらってうれしそうにしている奴なので。
それでも数日間は、かなり、がんばったんです。
やってみなくちゃわからないことだし。
ちなみに、この間も、ステロイド剤の服用は続けていました。
ステロイド剤って、切り方が重要で、いきなりやめてしまったら、
ドッと体に負担がきてしまうらしいのです。
だから、少しずつ減らしていかないといけない。
それに、ステロイド剤自体が、絶対に悪いというわけではないし、
使い方によって、すばらしい薬剤とも聞きます。
重要なのは、のませる頻度とのこと。
その病院では、どんな量のステロイドを与えるにしても、
二日に一度、という頻度が決められていました。
理屈を書くと長くなるので省きますが、
とにかく、二日に一度。
で、一週間後にまた病院に行って、
「三日間は先生のおっしゃるように無視する作戦をしてみましたが、とても続けられないですよ。それにあんまり効き目も感じられなくて……」
怒られるかも?と思っていましたが、
「三日は続けたんですよね? うーん、それでまるきり変わらないとなると……」
結局のところ、この後も、いろいろな方法を試すことになりました。
精神を落ち着かせる薬。
抗免疫薬。
人間のアトピー用の、濡らして着る、包帯のような布などなど……。
いろいろやりましたが、「一番効いた!」と感じられたのは、
ステロイド剤を二日に一度にしたこと。
それまでは、近くの動物病院の指示に従って、
一日二回、ステロイドを与え続けていたせいで、
実はかなりの副作用が出ていました。
肝臓が悪くなって、
皮膚にも、かゆがるということ以外に異常が。
パグって本来、ものすごく毛が抜ける犬種なのです。
毎日毎日、指でつまむだけでぼろぼろ大量に抜けていくのが普通。
なのにステロイドを与え続けている間に、
うちのパグ犬雄、毛が抜けなくなったのです、ほとんど。
そして毛をかき分けて皮膚を見ると、
白いはずの地肌が黒く変色していたのです。
それが、二日に一度の服用にかえたら、
それまで抜けなかった毛が抜けて、新しい毛が生えてきました。
そして黒ずんだ皮膚がかさぶたのようにむけていき、
下から薄ピンク色のきれいな地肌が出てきたのです。
毎日飲ませている間は、一度ひっかいたりして皮膚が傷つくと、
治るまでに一週間、二週間とかかっていたのが、
驚くべきスピードで治るようになりました。
後から考えてみると、その治癒スピードが本来の能力なんですよね。
代謝が活発だから毛もたくさん抜けて、どんどん生えてくる。
だから傷がついてもすぐに治る。
そんな仕組みなのだと思います。
かゆくなって、掻きむしって、傷をつけて、治りが悪くて、
ますますかゆくなる。
それでまた掻いて、傷が悪化して……。
ひどい悪循環が続いていたというわけです。
皮膚専門病院に行くまでは、体のあちこちにハゲができたり、
皮膚がぺらぺらに薄くなって毛がなくなり、
そこを触ると常にペトペトしている、という
実に気持ちの悪そうな状態になっていたのが、
どんどん回復して、皮膚は丈夫になり、
掻いたり噛んだりして傷ついても、
どんどん治っていく。
明らかに、良くなっていったのです。
かゆがり方も、ずっとマシになりました。
それまでは、見ていられないほど、
きつく、長く、掻きむしり続けたりしていたので。
ほんとに、あの病院にはお世話になりました。
……しかしそれでも、やはり、普通の犬と比べるとかなりかゆがる。
(続きはまた明日か明後日に)
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