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謎のおじさま

散歩中の一コマ。お花にオシッコ。

お花にオシッコパグ


なぜか散歩中は目を合わせてくれません。

道路とミニピン


彼氏チーム。

彼氏チーム


わらわら。

四匹


わらわらわら。

四匹その2




家族に「変わり者」として扱われている、
ということを前に書きましたが、
とくに姪、甥から、どう思われているのか。

これ、自分でも謎なのです。
どう思っているのだろう?

小さい頃はなんの問題もないですよね。
だって小学生が友だちと、自分のおじさんの話をするなんて、あんまりないことだろうし、
あっても、「よくわかんない」の一言ですみそう。

しかし今、姪は高校一年生、甥は中学一年生。

もう思春期ですよ。
姪なんか、私立の学校に通っているせいもあって、もう大学入試の話が身近にあり、
どの大学に行くか、どんな学部を受けるのか、
なんてところから、
自分は将来どんな方面に進みたいのか、という話になるわけですよ。

甥もやっぱり、将来何になりたいか、という問題についてはそれなりに考えている様子。
ただし、この甥、僕の子どもの頃にちょっと似たところがあり、
あまのじゃく。
いろいろなゲームをやりたい、お菓子を食べたい、楽したい。
そのためにお金が欲しい。
けれどできるだけ楽してお金を稼ぎたい。
笑いながらも、けっこう本気でその手のことばかり言ってます。

で、将来どんな大人になりたいか、と考える時、
やっぱり子どもってまわりの大人を見るじゃないですか。
ロールモデルってやつ。
とくに、比較的年齢の近い大人を見がち。

うちの実家が数年前まで居酒屋をやっていた、
ということもあり、
まあ、普通のサラリーマン一家の核家族とはちがったものを
色々見てきたのもありますが、
それでもやはり、身近にいる大人の代表は僕になるわけです。

姉の一家は同居じゃないですが、近所のマンションに住んでいます。
なので、僕が実家にいる週末の間は、毎日、やってきます。
学校帰りにそのままうちの実家にくるのです。
泊まっていくこともあります。
というわけで、僕の毎日の過ごし方というのを、二人は見ています。

「仕事なんてろくにしてないよね」
「だいたいどんな仕事なのか教えてくれない」
「週の半分を友だちの家で過ごしている、というけれど、どんな友だちなのか、どんな生活をしているのか、謎」

というわけで、
謎のおじさまになるわけです。

あ、この「おじさま」、ほんとにそう呼ばれているのです。
というか、呼ばせている。
上の姪っ子が生まれた時、当然、家族をどう呼ばせるのか、そんな話がありまして、
当時、僕はまだ大学生。
「おじさん」と呼ばれるのはちょっと……。
じゃあ、「おじさま」で。

半分冗談だったわけですが、子どもにそんなことわからない。
子どもにとってはごく普通に、「この人はおじさまという存在」になったわけです。

今思うと、すごいバカっぽい……。
とも思いますが、いまさら変えられないし、
まあ、バカでいいや。
実際、バカっぽく生きてるし……。


本当は、みんな話してしまいたいんですよね。
こういう人なんだよね、こんな仕事してるんだよね、と。

でも、姉とさえ面と向かって、ゲイうんぬんの話はしたことないので、難しい。

しかしこの間、おかしい話を聞きまして。

姪なんですが、去年の秋、学校の理系文系を選択しないといけないタイミングとなり、
姉や僕なんかとよく進路について話すことがありました。
で、姉が姪に聞いたらしいのです。
「ぼんやりとでもいいから、将来、何かやりたいことはないの?」
「仕事とかはぜんぜん思い浮かばないんだけど……」
「それ以外であるの?」
「オカマちゃんと同棲してみたい」
「……え?」
「なんか楽しそうじゃない? オカマちゃんと暮らすのって」
「でも、男は男だよ? 何かされたりすることも……」
「ないない。オカマちゃんはみんないい人にちがいないから」

この話、姉から聞いたのですが、もう、笑っちゃって。

テレビの影響なのか、漫画とかの影響?

よくわかりませんが、そんな風に考えるくらいなら、
「いっそ、カミングアウトしてしまうのもアリかなあ?」
なんて考えちゃいました。
これ、けっこう本気で。
明るい、気軽な雰囲気で話してしまえたらいいなあ、なんて。

でも、彼氏にこの話をしたら、
「ぜったいにダメ。そんな楽にすむはずないよ」
とたしなめられました。

まあ、そうですよね。
なんとなく気分で話してしまわなくてほんとよかった。
今はそう思ってます。

だいたい、姪の考えている「オカマちゃん」というのは、
おそらくオネエマンズ的なものだろうし……。
姪から見たら、僕がその同類に入るというのは、
いろいろな意味で信じがたいことだろうし。


でも、いつか、そういう話を気軽に話せるような仲になれたらうれしいなあ……。


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小玉オサム

Author:小玉オサム
ゲイ雑誌各誌に小説を送りつけ続けて、22年。
白髪の目立つ43歳。鼻毛にも白いものを発見! 鼻くその話じゃないよ。

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