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脅迫

「今日はいっぱい泳いだな、さちえ。またプールきたいかい?」「うん!」五歳の娘はニコニコうれしそうに笑っていた。水着を脱がせ、体を拭いて服を着せている間に、俺も手早く水着を脱いで体を拭く。更衣室の狭い個室の中で、汗を滲ませながら親子二人で身支度を整えた。外に出ると、手を引いてプールの出口に向かっていったところでさちえが言った。「パパ、喉乾いた」「そうか。パパも乾いたな。なにか買うか」俺は鞄の内ポケッ...

『青年飼い』さわり

「そんなに痛いのが好きか、この、くそっ……、」 一人つぶやきながら檀は一物をしごいていた。ソファに座って大股を開き、目の前の大型テレビを食い入るように見据えている。テレビの中では逆さ吊りにされた若い男がS役の中年男の一物を舐めようと舌をのばしている。『本当はどうされたいんだ?』『しょ、小便飲ませてください』「だったら俺の小便飲ませてやる、うー、くそっ、ふっ、うう……、」 シャツをたくしあげた毛深い腹にド...

法衣の下の肉(仮題)さわり

 黒い法衣の裾をまくると筋肉質の脚があらわになった。真っ白い足袋はふくらはぎのたくましさを際立たせ、肌の色やすね毛を意識させる。汗で湿った内腿には毛が生えていないが、これもまた真新しい白いトランクスの裾からは黒い縮れ毛が何本かはみ出している。 伸びかけた手が法衣の裾に触れたとたん、パッと退いた。 大吾はニヤリと笑うと輪袈裟を払い、トランクスの窓から一物をつかみだした。半勃ちのそれをゆっくりとしごき...

SM-Z秋の号 さわり

 例の如く、本文にはホテルの名前と部屋番号、そして時間が書かれていた。今からここを出て、ちょうど着くかどうかという時間だ。 私は怒りに身を震わせながらタクシーを拾った。そしてホテルの名前を告げた。 何度も部屋番号を確かめてから呼び鈴を鳴らした。だから出てきたのがサングラスの男でも黒田でもないことに驚きはしなかった。それにドアを開けた男は私を一目見るなりニヤニヤと笑い出したのだ。 太り気味で、顔中ホ...

『田舎の浮気男たち』さわり 岡部

「ただいま」「おせえぞ、腹減った」 野坂が先に帰っている場合、毎回まずこの言葉が返ってくる。「すぐ支度するから待ってろ」「はやくしてくれよなあ、俺が腹すかして帰ってくるってわかってんだろ」 そう言う野坂はテレビの前に寝転がり、ポテトチップスの袋を抱え込んでいた。すぐそばの床にビールの缶もおいてある。自堕落な男だった。家に帰ってくるとまったく動かない。テレビの前でダラダラしているか、ヴィデオゲームに...

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プロフィール

小玉オサム

Author:小玉オサム
ゲイ雑誌各誌に小説を送りつけ続けて、22年。
白髪の目立つ43歳。鼻毛にも白いものを発見! 鼻くその話じゃないよ。

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