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『お見合い』


お見合いお見合い
(2014/07/30)
小玉オサム

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『お見合い』


     ♦ ♦ ♦

 それから一週間後、おれは鈴木を今度は自分の家に招いた。迷った末の決断だった。なのに鈴木の方は、やっぱり覚えていないらしく、気軽に、いいですな、じゃ、行きます、と答えてきた。
 思い出すだけで顔が熱くなってくることをさせられたのだ。なのにどうしてあんな酔っぱらいを家に呼ぶのか。おれは自分で自分のすることが理解できなかった。
 なにしろ、散らかしっぱなしだった家の中も片付けたのだ。鈴木がくると思うと、あいつのために片付けようと考えて体が動いていた。不思議なほどきちんとできた。あいつを迎えるためと考えただけなのに……。
 これじゃ女とかわらないぞ、とおれは自分を責めた。男のために掃除をするのは女の役目だ。なのにおれは……。

     ♦ ♦ ♦

 妻に先立たれた男やもめが熟年専門のお見合いパーティに出席する。しかし口べたで身なりも気にしない海藤は女たちに見向きもされない。一方、パーティ会場で次々と女たちに声をかける鈴木はお洒落に気を遣い華やかな雰囲気をまとっているが、誰にでも声をかける軽い男と見られて結局一人になる。まるで正反対の性格の二人の男やもめが、さびしさを埋めるように身を寄せ合い……。
 未発表小説。おじいさん専門の某雑誌用に書いたもの。読み切り短編。





これ、あのなくなってしまった雑誌用に書いて渡したものなんですが、
編集者さまに気に入られなくて……、というもの。

その時、言われた理由が
「ぼくはノンケの出てくる話が好きじゃないんですよね……」
というもの。

そう言われるまでその編集様の好みがよくわかってなくて、
その後はノンケが巻き込まれたりムラムラしすぎて……、
というパターンは、その雑誌用には書かなくなりました。

ひとの好みっていろいろですね。


あ、こう書くと、
「好みで雑誌を編集するのか!」
と驚く方もいるかと思いますが、
編集者さまも人間なんで……、
よくあることかと。

もちろん、
「おれはそんなやり方はしない」
と、自分の好みにあわなくても
編集者としてのセンスで判断して
一定のレベルを保ったものはどんどんのせていく、
という方も多いでしょうけど……、
どうなんでしょうね、
好みとセンスって紙一重でしょうし。



僕はノンケがあれやこれやあって男とやっちゃう、
という小説をかなりの数書いてきたわけですが、
たぶんそのほとんどは相手はゲイで、
誘惑されたりなんだりで……というパターン。

今回のこの小説は
ノンケ男とノンケ男がセックスをすることになる、
というパターンなんですが、
その中でも変わり種のような気がします。

がんこで人付き合いの下手なノンケのおじいさんが
同じくノンケのおじいさん相手に
なぜだか胸をせつなくさせてしまうという、
ウルトラCな展開。


……あれ、もしかしてこういうパターン、
他にも書いたことあるのかな?

あるのかも。


それでもいいという方、よかったらどうぞ。




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小玉オサム

Author:小玉オサム
ゲイ雑誌各誌に小説を送りつけ続けて、22年。
白髪の目立つ43歳。鼻毛にも白いものを発見! 鼻くその話じゃないよ。

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